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2016年。
世界が出逢う祭典で、
デザインができること。


オリンピックは、単なる「スポーツの祭典」ではありません。
選手どうし、スタッフどうしが顔を合わせ、語りあう。
またテレビ中継、新聞などを通して、
登場する選手たちの国について知り、開催国について全世界の人が興味を持つ。
スポーツを柱に世界の国々が集まり、親交を深め、よりよい関係を深めていく。
オリンピックは、選手たちがその肉体と技を競い合う場であると同時に、
世界中の人々が出逢う場でもあるわけです。
だからこそ、「参加することに意義がある」。
2016年、オリンピックを東京で行おうじゃないか、という招致活動。
それを聞いて、クリエーターたちは考えました。
選手として出られるわけではない。
でも、自分たちの街でオリンピックが開催されるなら、何かに貢献したい。
自分たちにできることは何だろう。
表現することが仕事の自分たち。
オリンピックは「出逢い」の場でもある。
東京で、世界の人たちが「出逢う」ことのすばらしさ、その意味を表現したい!
そこで、デザインが「出逢い」を生む企画展を開催することを思いつきました。
テーマはもちろん、「東京オリンピック」です。

テーマは「出逢い」。
名刺カードが
「小さなオリンピック」を表現。


若手から大御所まで、約200名のクリエーターたちが東京に集い、
「東京オリンピック」をテーマに作品を作ります。
形は、「名刺」。
日本人に最もなじみの深い、メディアツール。
まず、表面に作品を、裏面に個人データを配した「名刺カード」を、
展覧会場に作品として展示します。
展覧会に来た人は、まず入り口で五輪カラーをモチーフにした5色の箱を手に取り、
気に入った作品をストックから自由に選んで箱に入れ、
持ち帰ることができるシステムになっています。
気に入った名刺カードは、複数持ち帰り、友達や家族に渡すことも可能です。
あたかも「トレーディングカード」のように、カードをコレクションし、
自分の気に入ったカードを人に渡すという楽しみ方もできる。
名刺カードには、各自の連絡先が(最低限、メールアドレスは)記載してあるので、
来場者は気に入ったクリエーターに連絡を取り、
仕事なり、プライベートなりでかかわりを持つことができます。
結果、展覧会場で来場者とクリエーターが「出逢い」、
またその出逢いが伝播する可能性を秘めているという、
発展性のある展覧会となることが今回の企画の狙いです。
この展覧会は、東京オリンピック招致を応援する場であるとともに、
それ自体が「オリンピック」のミクロ的・文化的再現でもある、
という二重の意味を持つことになるわけです。

表参道から、
オリンピックの文化的側面を
強化する。


思えば前回、東京でオリンピックが開催された1964年当時、
日本においては特に、「デザイン」などというものはほとんど意識されない時代でありました。
建物は建物でしかなく、何かを「表現」するものではなかった。
それが、東京オリンピックのために作られた数々の建物、
印刷物などがすばらしいものであったため、国際的にジャパンデザインが高く評価され、
逆輸入的に日本国内でもデザインに対する意識が飛躍的に高まる結果となりました。
東京オリンピックは、デザインが一般に「文化」として認められる契機ともなったのです。
東京で活躍するクリエーターたちによる今回の展覧会は、
東京オリンピックの文化的側面を強化するうえで大きなはずみとなるはずです。
世界のどことも違う、ポップで知的で、どこかミステリアスな「トーキョー・デザイン」!
東京でいちばん新しい鼓動が感じられる街、表参道を会場に選びました。
マスコミ関係者のみならず、街を行きかう人々にも気軽に足を止めてもらえる立地で、
まずは総来場者数千人を目指し、その後、巡回展も企画中です。
クリエーターたちが総力を挙げて東京オリンピックを盛り上げようとするこの展覧会を
ぜひ応援してくだいますよう、お願い申し上げます。

2016 Exhibition実行委員会
実行委員長 池田享史